「世界同一賃金」…全世界で働く役員と幹部候補の正社員の賃金体系を統一 ファーストリテイリング

人事制度

4月24日 日刊工業新聞Newsウェーブからの抜粋+一部編集です。

 

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ファーストリテイリング、世界賃金統一へ移行-優秀な人材確保

 

 

カジュアル衣料大手「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは23日、全世界で働く役員と幹部候補の正社員の賃金体系を統一する「世界同一賃金」を推進する方針明らかにした。

「各国で優秀な人材を確保する」(柳井正会長兼社長)

狙い。

 

海外採用の社員の働きぶりも国内と同じ基準で評価し、成果に従って賃金を同じ水準とする考えで、上級社員から順次適用する。

傘下ブランドを統括するファーストリテイリング東京本部(東京)の全社員、日本や欧米、中国などの「ユニクロ事業」に携わる役員・社員が対象。

 

実質同一賃金は職務内容により19段階に分かれる「グレード」ごとに決まり、上位7段階の執行役員や上級部長には既に実施済み。

2013年内をめどに、対象を上位8―14段階に当たる部長級や店長級など約1000人(海外採用約300人)にも広げる。

 

新興国より高い日本での賃金水準には下押し圧力となる可能性がある。

数千人に上る下位の5段階については、当面、評価基準の統一にとどめ、国・地域により大きく異なる物価なども考慮しつつ段階的適用も目指す。

 

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全世界の賃金統一。

この賃金制度には、賛否両論ありますよね。

 

日本は、世界的に見て非常に賃金の高い国です。

その分物価も高いわけですが。

物価の低い国と、物価の高い国が同じ賃金になる。

 

記事中にもあるとおり、考慮はするとの事ですが、どの程度なのかは良くわかりません。

この制度は、吉と出るのか凶と出るのか。

 

ただ、日本よりも物価が低い新興国の「優秀な人材」からは、かなりありがたい話のはず。

「海外(特に新興国)の優秀な人材」という事であれば、非常に確保しやすくなるのではないでしょうか。

そうなると、必然的に日本人が苦しくなるのは目に見えてわかりますよね。

 

今後の動向に注目です。

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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