実は、日本は「世界一」のギャンブル大国:カジノが日本にやってくる…だからこそ、人生を破滅させない為に話しておきたいギャンブルのあれこれ

人事ニュース

カジノが日本にやってくるかもしれません。

 

 ◇東京五輪を視野にカジノ法案再提出へ

 ◇日本のカジノは最大2.2兆円産業になる

 

だからこそ、ギャンブルに関して話しておきたい事があります。

興味本位で手を出してしまうと、人生破滅…なんて事にもなりかねません。

 

意外と知られていないことかもしれませんが、

「日本は世界一のギャンブル大国」

なのです。

この事実を知っている方は、どれくらいいるでしょうか。

 

ギャンブルをやらない方や、市場規模などを気にした事がない方は、ラスベガスが一番だという印象があるかもしれません。

確かに、ラスベガスはカジノで有名ですよね。

しかし、ラスベガスはカジノだけではなく、様々なエンターテインメントがある観光地です。

ギャンブルという観点から見ると、世界有数の地ではありますが、実は日本よりも市場は小さいのです。

 

こちらに、パチンコ市場のデータがあります。

ラスベガスやカジノの市場規模のデータは少ない為、参考程度の情報を載せておきます。

 

 ◇日本遊戯関連事業協会 パチンコホールの売上、参加人口、活動回数

 ◇経済産業省 特定サービス産業動態統計月報

 ◇遊技通信web レジャー白書2014発表、パチンコ参加人口は大台割れの970万人

 ◇カジノ ラスベガス5,800億円の50倍、マカオ2兆3,500億円の10倍、それが日本のパチンコ産業

 

日本のパチンコ市場は、平成26年で24兆5,000億円。

ラスベガスは8,000億円、マカオは5兆5,000億円です。

日本の市場の方が、はるかに大きい事が分かります。

 

ラスベガスのギャンブル(カジノ)市場が意外に小さい事に驚く方、多いのではないでしょうか。

と同時に、いかに日本のパチンコ市場が大きいか、ギャンブル大国であるかが分かりますよね。

 

なお、日本にあるギャンブルというのは、パチンコだけではありませんよね。

あくまで参考程度ですが、だいたいのイメージをもって頂く為に載せておきます。

 

 ◇あの業界の市場規模っていくら?

 ◇世界で断トツのギャンブル大国・日本

 

なお、このような事が書かれています。

 ※あくまでも参考程度です

 

 ・外食産業      …  32兆3,500億円

 ・家電小売      …  9兆5,000億円

 ・住宅リフォーム   …  7兆2,000億円

 ・風俗産業      …  5兆7,000億円

 ・ブライダル市場   …  2兆7,500億円

 ・出版市場      …  1兆9,000億円

 ・モバイルコンテンツ …  1兆5,000億円

 ・国内ゲーム市場   …     5,000億円

 

 ・競馬        …  3兆3000億円

 ・宝くじ       …       1兆円

 ・競艇        …    9,000億円

 ・競輪        …    7,500億円

 ・オートレース    …    1,000億円

 

いかがでしょう。

 

ラスベガスは8,000億円規模ですから、宝くじよりも小さく、競輪と同じくらいです。

それこそ、ギャンブルをやる方であっても、競輪には手を出していない方は多いのではないでしょうか。

正直、印象は薄いですよね。

その印象の薄い日本の競輪市場とラスベガスは、実は同じ市場規模なのですよね…。

 

いかにパチンコ市場が大きいか、いかに日本がギャンブル大国であるかがお分かり頂けるのではないでしょうか。

 

カジノって、大人の遊びのイメージがありますよね。

政府もカジノ運営を検討しているし、お金持ちの道楽のような印象も。

 

こういう話が出てくる時に言いたいのは、「ギャンブル依存症」の恐ろしさです。

このギャンブル依存症、誰でも陥る可能性のある病気の一種なのです。

お金持ち、貧乏関係ありません。

男性、女性、若者、高齢者、関係ありません。

誰しもが陥る可能性があるし、関わりを持ってしまう危険があるのです。

 

ここに、非常に興味深い書籍があります。

以前も紹介した覚えがありますが、改めて載せておきます。

 

 ◇溶ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

 溶ける

 

真っ黒な表紙が異様な雰囲気を醸し出しています。

 

どんな本なのか簡単に説明しますと…

 ・当時、大王製紙取締役社長である井川意高氏が、子会社から106億8,000万円を借り入れた

 ・借り入れた理由は、カジノで使用する為

 ・会社法違反(特別背任)の容疑で、東京地検特捜部に逮捕され、懲役4年の実刑判決が確定

という事件を追ったものです。

大きくニュースで取り上げられた事件でした。

 

大王製紙と言えば、エリエールというブランドのティッシュやトイレットペーパーが有名です。

 

ここで注目して欲しいのは、井川意高氏の経歴や、カジノにはまるまでの流れです。

井川氏は、大王製紙創業家三代目、東京大学法学部卒。

工場長、常務取締役、専務取締役、副社長を歴任した、言わばエリートです。

お金も地位も名誉も手にしていたと言えますよね。

 

普通に考えたら、手に余るほどの資産があったはずですし、カジノなんかにはまる要素はないように思えます。

 

実際、借り入れた106億8,000万円は、自分が保有していた株式を売却して返済したそうです。

それほどの資産を持っていたのに、なぜカジノにはまってしまったのか。

ここに、ギャンブル依存症の怖さがあります。

上記にしましたが、お金持ちだとか貧乏だとか、経歴だとか名誉だとか、まったく関係ないという事ですよね。

誰しもが陥ってしまう可能性のある病気なのです。

 

書籍を読めば書いてありますが、カジノを始めた当初は、数百万程度を使っていたそうです。

しかしある時、井川氏は大勝ちを経験してしまいます。

数百万円だったお金が、数億円になったのです。

そこから、カジノの魅力(倍々ゲームのバカラ)にはまっていきました。

 

会社から借り入れてしまう程の末期時期には、身につけていた時計を売り、現金に換えていたと言います。

それでも足りない場合は、カードで時計を買い、その足で質屋へ直行、現金に換えていました。

ラスベガスに質屋が多いのも、こういった理由があるからなのだそうです。

 

負けがこんできた時は、

「この勝負に勝てば、勝ち金で借金を返せる」

という精神状態に陥ります。

 

早い段階からそういう精神状態であった事は容易に予測できますが、何が凄いって、その金額です。

単位は数十億円。

20億円の勝負(バカラ)で勝てば、40億円手に入る…というものでした。

 

詳細が気になる方は、書籍を読んでみて下さい。

結構、衝撃的ですよ。

 

ギャンブル依存症の怖さは、多方面にわたります。

一般的なイメージとしては、借金をしてまで、そのお金をギャンブルにつぎ込んでしまう事かもしれません。

ギャンブルをする方であれば、自分自身がそうだったり、そういう方が周囲にいたのではないでしょうか。

 

しかし、それだけではないのです。

借金をしてまでお金をギャンブルにつぎ込んでしまうこと以外に、多方面で影響が出てしまうのです。

 

 ・【人格が変わってしまう】

  特に負けた時は、攻撃的な精神状態になる、自暴自棄に陥る

  パチンコ台を叩いたり、叫んだり、店内でツバを吐いたり、店員に暴言を吐いたりする

  普段温厚な性格をしていても、ふとしたきっかけで凶暴化することがある

  職場の人間関係に影響が出てくるケースも多い

 

 ・【ギャンブル依存症は治らない】

  基本的に、ギャンブル依存症は治らないと言われている

  一生付き合っていく、不治の病のようなもの

  治すと言う観点ではなく、いかに発作が起きないようにするか…という観点で考えるべきもの

  「脳の報酬系」の異常であり、自らの意思は依存症の前では無力である…と認めることが治療の第一段階

  数ヶ月・数年手を出していなくても、手を出した瞬間にフラッシュバックしてしまう

  重症だった場合、TVでそういう映像を見ただけでもフラッシュバックする

  もう大丈夫だろうと思って軽い気持ちで再び始めてしまい、依存症が再発してしまったケースも多い

  メカニズムが薬物依存症と同じである為、手を出した瞬間に終わると思ってよい

 

 ・【「共依存」が起こり、両親や周囲の人間が巻き込まれる】

  やりがちなのが、借金を肩代わりすること

  はっきり言って、肩代わりして更正するなんてのは夢物語である

  まず間違いなく、同じ事を繰り返す

  肩代わりしてもらう瞬間は反省しつつも、その後はケロッと忘れてしまう

  自分の意思ではどうにもならず、ついつい行ってしまう

  ギャンブル依存症の人(例えば息子・旦那・嫁)を救おうとサポートする人に起きる「共依存」

   ◇気がついたらあなたが依存症に!? 共依存の恐怖

   ◇共依存

 

  ・【ギャンブル中心の生活になる】

  何事も、ギャンブルを中心に考えてしまう

  給料が入ったら…「これでギャンブルができる」

  友人と遊ぶ事になったら…「めんどくさいな、ギャンブルやりたい」

  友達と遊んでいても…「早く帰りたいなぁ、今からなら良い台を確保できそうだ」

  彼女がいたら…「彼女と遊ぶよりもギャンブルしたい、デートはギャンブル場へ」

  買い物する時は…「こんなものにお金を使うなら、ギャンブルに使いたい」

  仕事をしていても…「今日はどの台が出ているだろう、定時で終わらせて早く行きたい、仕事は後回し」

 

信じられないかもしれませんが、本当にそうなのですよね。

特に、人事の観点からすると、非常に厄介であると言えます。

 

はっきり言いますと、ギャンブル依存症にかかっている方に対し、モチベーション研修は意味を成しません。

勤労意欲の減退は、ギャンブルに関する大きなマイナス要因の一つです。

依存症は、モチベーションという概念よりも上位にあると言えるので、それを凌駕してしまうのです。

モチベーションを上げたいと思うならば、依存症の発作を抑える事から始めなければなりません。

タバコを吸っている方が、ニコチンが切れている状態では、モチベーションが上がらないのと同じです。

 

 ※依存症の種類参照

  「物質依存」 … アルコール、タバコ、薬物など

  「行為依存」 … ギャンブル、ゲーム、買い物など

  「関係依存」 … 恋愛、友人など

 

最近では、ネット依存・SNS依存という言葉もありますよね。

携帯を触っていないと、SNSを見ていないと落ち着かない。

数分でも見ていない時間があったら、そわそわする…。

立派な依存症、もしくは依存症予備軍です。

これらは、時代の流れとも言えますよね。

 

ギャンブル依存症は無視できない問題です。

結婚していようが、子供がいようが、健康だろうが、モチベーション研修をやろうが。

それらの全てを凌駕してしまうのが、ギャンブル依存症なのです。

 

なお、医学的に、ギャンブルはストレス解消には役立たないと言われております。

 

パチンコの売上、カジノの売上は、どこから来ているのか想像して見て下さい。

どこから新装開店費用が出ているのか、店内が綺麗である事や、飲食費が無料なのはなぜなのか。

それをしてもお客さんが来てくれれば、元が取れるからです。

 

当然の事ですが、それは全て、お客さんが負けたお金から抽出されています。

運営会社から見れば、ギャンブルはビジネス、お客さんが負けてナンボの世界です。

当然、お客さんに勝たせようなんて気はありません。

勝たせたとしても、それは餌まきであり、最終的に回収する気満々です。

 

ギャンブルは負けて当たり前の世界であり、むしろお客さんが負けてくれないとビジネスになりませんし、営業なんて出来ませんから。

 

趣味程度にやるならば、良いかもしれません。

その時には、ある程度覚悟が必要です。

何度も申しているように、どんな人にもはまってしまう可能性がある為です。

自分の意思を凌駕した、「脳内機能」に影響が出てしまうのですから。

 

ギャンブルは、やらないにこしたことはありません。

誘ってくる方がいれば、冷静な判断をする事をオススメ致します。

井川氏のように、ジャンケット(世話役)に誘われた事をきっかけに、カジノ(バカラ)にのめり込んでしまわないように…。

 

 ◇カジノVIPジャンケット業者の仕組み(マネージャーシステム)

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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