三菱重工、海外拠点の幹部層-現地登用を本格化

人事ニュース

9月4日 日刊工業新聞Newsウェーブ21からの抜粋+一部編集です。

 

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三菱重工、海外拠点の幹部層-現地登用を本格化

 

 

三菱重工業は海外拠点での幹部層の現地登用を本格的に始める。

まず現地にいる幹部層の人材を年内をめどにデータベース(DB)化し、階層に合わせた育成プログラムを整備する。

これまで原動機部門など一部を除き、海外拠点の運営は日本からの派遣者が主導していた。

現地でリーダーシップをとれる人材を育成することで、グローバル展開を人材戦略の面から強力に推進する。

 

三菱重工は海外30カ国に80社120拠点があり、現地に各階層を含めて約620人を派遣している。

そのうち日本から派遣している部長級・課長級の幹部社員と、現地で同格の現地社員の状況を調査してDB化する。

DB化で幹部層を“見える化”し、それに合った人材育成が可能になる。

 

DB化した上で、「グローバル幹部育成プログラム」として整備する。

教育の手順や本社が期待する役割、海外拠点間の人員交流の方針などを体系化。

待遇や処遇面のあり方も検討する。

現地に権限をシフトしていくことで、市場での浸透を進めていく構えだ。

 

三菱重工は2012年度―14年度の中期経営計画「2012事業計画」で海外売上高比率を10―11年度平均比11ポイント増の56%に高める方針を打ち出しており、将来的には同70%を目指す姿と位置づけている。

グローバル展開の加速が急務だ。

 

各事業部門で海外戦略の推進を検討しており、コーポレート部門としても本社人事部に「グローバル人事グループ」という専門部署を11年12月に設置した。

グローバルの人事・教育に関することを集中して検討する部門で、今後、企業理念などをまとめた新人向けのスターターキットなども準備している。

また本社から米国や英国、中国、シンガポール、インドの5カ国に専任の採用担当者を配置した。

各国の労働条件や商習慣に合わせて現地採用の取りまとめをし、今後の海外会社の新設・拡充を支援する。

 

現地の中堅・若手社員の早期戦力化に向けた教育体系が整備される一方で、

「残されたところは幹部の育成。

グローバル化のため考えるテーマになっている」

(阿部孝取締役常務執行役員)

状況だった。

 

スピーディーな経営体制を築くことが、真のグローバル化における要となりそうだ。

 

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グローバルに展開していくためには、グローバル人材を育てる事が急務。

売上比率を海外に比重を置いていくという事は、その分管理も難しくなるという事。

だからこその、幹部育成プログラムでしょうね。

 

特に、日本人を送るのではなく、現地人の人間を採用して育てる。

 

日本人が指揮するよりも、現地の文化・風習を知っている者の方が上に立つ事が、人事面では重要だったりしますよね。

人事というのはそれほど難しいものです。

 

逆に言えば、それは日本にも言える事ですよね。

 

グローバル企業とは言え、やはり日本法人の人事は日本人の方が何かとうまくいく。

グローバル社会であっても、日本人でしか出来ない事、日本人が得意としている事がたくさんあります。

それを磨く事こそが、日本人がグローバル社会で生き残る為に必要な事ですよね。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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