ソニー、海外100ポストで経験積む

人事ニュース

3月30日 日経産業新聞からの抜粋+一部編集です

 

———-

 

【ソニー…海外100ポストで経験積む】

 

外国人社員と合宿生活もソニーが若手社員の海外経験を高める取り組みに力を入れている。

20歳代後半から30歳代前半までの社員が、海外経験を積める100のポストを確保。

ソニーグループとして世界規模での人員活用を積極化するなか、国内の若手社員の「グローバル力」を底上げしたい考えだ。

 

同制度は2011年に開始。

若手社員を対象に、数週間から2年程度の海外経験を積めるポジションを社内外で開拓してきた。

現在は70程度のポストがあり、13年までに100ポストに増やす計画だ。

 

それに加えて、横須賀や横田などの米軍基地での販売実習などが含まれる。

国内にあっても基地での営業は

「米国の軍人・軍属やその家族らを相手に、ソニー製品を売り込むのも、立派な海外研修」(岸本氏)

だ。

 

アフリカのタンザニアで「パブリックビューイング」イベントを企画・開催するボランティア活動も「ポスト」の1つ。

 屋外にスクリーンを設置し、プロジェクターなどのソニー製品を使って、米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの映画などを無償で上映。

 同時にエイズウイルス(HIV)などの予防啓発活動をするという。

 

 現在の約70のポストのうち先進国の比率は約7割で、残り3割は新興国という。

 「先進国とは環境が全く違う新興国での経験を通じて、不測の事態に対する対応力などをつけてもらいたい」(岸本氏)という効果も狙っている。

 研修では「通常の海外経験に『プラスアルファ』を提供する」(岸本氏)という。

 

 例えば、インドで開催するエンジニア向けの人材育成プログラムでは日本、インド、中国からソニー社員が集結。

 国籍が違う「同僚」と2人1部屋の合宿生活を半月間過ごすとともに、ソフトウェアのデザインや新興国での事業計画立案などの研修を受ける。

シンガポール、ドイツ、米国などでは、若手社員を保守サービス要員として送り込み、現地の社員とタッグを組んで顧客のもとを実際に回って製品の修理などを手掛ける。

 

技術系の社員をあえて営業など畑違いの現場に送り込むことも多い。

研修では、海外経験が少ない社員を優先的に選抜。

ここ数年のソニーの国内新卒採用人数は年間250人程度で、このうち毎年およそ50人程度が留学生ら海外経験者という。

 

こうした海外経験者を除く200人の半数には、若手の間になんらかの形で海外ポストを経験させようという趣向だ。

海外研修に旅立つ社員の大半は技術職という。

 

ソニー初の外国人最高経営責任者(CEO)であるハワード・ストリンガー氏から4月1日に経営トップを引き継ぐ平井一夫副社長も、米国で計20年を過ごした国際派。

ソニーの米国販社のトップも英国人が務めるなどグループ内での国境の壁はなくなりつつある。

 

売り上げの7割を海外で稼ぐソニーにとって

「グローバル人材の育成は人事の最重要課題」(岸本氏)。

と言う。

 

———-

 

グローバル人材の急務が急がれています。

今回は、若手社員が中心です。

 

とは言え、若者にばかりグローバル人事になれ!と言うのもおかしな話。

それを指示している上司、もしくは現在会社の中心となっている管理職も、グローバル人材とならなければなりませんよね。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

レイヤードブログ一覧へ戻る