【人事適性検査 人事の歴史7】
【人事適性検査 人事の歴史7】
RAYEREDは、人事適性検査のご紹介を中心に業務を行っております。
今でこそ、人事適性検査というのはたくさん世に出回っております。
その数、少なくとも80種類以上。
内容も様々で、目的に応じて使い分けるべきですよね。
そこで現在、人事適性検査を知る為にも、人事の歴史を振り返っております。
社会の変化、人事の変化が、人事適性検査の変化に繋がってくるのですよね。
社会が変れば組織も変わり、制度も変わり、求められる人材も変わってきます。
人事の歴史を紐解く事で、未来予測もしやすくなります。
「人事」の業界においても、先人の教えを学ぶ事、歴史を学ぶ事は大事だと思います。
【日本の経営 著者:ジェームス・C・アベグレン】
第1章 アジアの工業―日本事例
第2章 決定的な違い―終身の雇用
第3章 人材の採用
第4章 報酬と報奨の制度
第5章 職階、昇進、公式の組織
第6章 従業員の生活に占める企業の地位
第7章 日本企業の生産性
第8章 日本産業の継続性と変化
「第7章 日本企業の生産性」のまとめです。
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・日本の方が米国よりも生産性が低い
・日本…人を増やし、最低限の機械(設備投資)で生産活動を行う
米国…人を減らし、機械によって生産性を上げる
・日本が熱心に働く動機は、「忠誠心」と「上司との密な関係」
・終身雇用がもたらす影響
①能力の低い従業員を取り除けない
②「解雇」という大きな脅威がなくなる
・日本の制度は流動性が低く、人件費が固定費化している
・生産性が上がらない理由
①人員過剰であり、不必要な仕事がつくられている
②機械を導入しても、流動性が低い為に解雇する事が出来ず、結局は他部署に移るだけで意味がない
・欧米流の、いわゆる合理的な非人格的雇用関係の導入は、日本によって必ずしも良い影響を与えるとは限らない
→日本の労働者の心理に適しているかが論点
・日本は個人で処罰を受けるのを避けようとしている
その為、悪い情報が他に伝わりづらくなり、最終的に判明する事が多い
・権限が不明確、隠ぺい体質、責任転嫁…と言う感じ
・企業の制度を一部でも変えれば、その影響は会社全体に及ぶものであり、一部にとどまらない
・日本企業に必要なのは、人間的な関係の中で労働を最大限に活用する生産方法である
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日本は人間関係を重視しており、米国は効率性を重視している事が良く分かりました。
あまり効率の良い機械を導入しすぎると、人手が余る。
しかし、日本固有の終身雇用制度の為、人的整理をする事が出来ない。
その為、効率性を良すぎても困ってしまう。
だからこそ、不必要な仕事を増やしたりしてしまうのだと言います。
「企業内失業」という言葉も、日本独特のものなのかもしれませんね。
かなり昔の日本企業の特徴であるとはいえ、今もかなりその名残は残っていると言えそうです。
日本の特徴を生かし、そして企業ごとの特性にマッチした人事制度などを取り入れるべきですよね