アジア生産、再編期に、中国人件費増、労務管理移転のカギ

人事ニュース

5月14日 日本経済新聞から抜粋+一部編集です。

 

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アジア生産、再編気に、中国人件費増、労務管理移転のカギ

 

 

「世界の工場」と称される中国の急速な人件費の上昇は、日本をはじめ世界の企業に生産体制の再編を迫りつつある。

しかし、中国に代わる生産地として注目されるミャンマーやバングラデシュといったアジアの後発の新興国にも賃金上昇の波は広がる。

人件費の低い国・地域に生産を移すだけでなく、従業員教育や良好な労使関係の構築など労務管理も重要になってくる。

 

生産体制再編の動きは統計からも読み取れる。

中国商務省によると、2012年の世界から中国への直接投資額(実行ベース)は前の年に比べ3.7%減の1117億2千万ドル(約11兆3千億円)と3年ぶりに前年実績を下回った。

 

これに対し、インドネシア投資調整庁によると、12年の同国への外国からの投資額(実績ベース、石油・ガス部門の一部や金融を除く)は221兆ルピア(約2兆3200億円)と26%増え過去最高を更新。

日本からも25億ドルと6割増えた。

 

婦人服「アースミュージック&エコロジー」を約200店展開するクロスカンパニー(岡山市)はインドネシアやタイで協力工場を増やし、12年に95%だった中国での生産比率を中期的には60%まで引き下げる。

 

生産拠点の再編では事業に合った移転先の選別だけでなく、効果的な労務管理や進出先の工場の生産性向上など、総合的な生産体制の組み替えが求められる。

移転がうまくいかないと、コストがかさむ結果になりかねない。

 

日本企業と同様に生産拠点の再編に動いている台湾企業の事例がそれを示している。

 

「業績が前年同期比で大幅に悪化した」。

 

運動靴生産で世界最大手の裕元工業集団は6日、13年1~3月期の収益が著しく悪化したと発表した。

 

その主な理由として、

「製造コストの上昇」と「生産業務の移転が効率を下げ、営業利益に影響した」

ことを挙げた。

 

同社は米ナイキや独アディダスといった世界の有名ブランドの靴をOEM(相手先ブランドによる生産)で手掛ける。

中国の安い労働力を武器に急成長を遂げてきたが、近年はカンボジアやバングラデシュなどに生産を移し始めたにもかかわらず、コスト低減は進まなかった。

 

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海外進出している企業にとっては、人件費の高騰は非常に痛手ですよね。

特に製造業に関しては、死活問題とも言えます。

 

新興国の賃金上昇傾向は、ここ数年顕著に現れてきています。

グローバル進出戦略の見直しも、進めていかねばなりませんよね。

 

 

尾登 正幸

ブログ著者:尾登 正幸

埼玉県出身。大学3年生の就職活動期に “人生を楽しむことを手伝える” 仕事での起業を決意。同じ志を持つ仲間と3年後の会社設立を目標として共有し、ノウハウを得るため2006年に人材派遣会社に就職した。2008年12月、仲間と共にRAYERED(株)を設立し、2010年からは代表取締役に就任。ビジョンの共有を核とする人事コンサルティングや、人事適性検査にフィードバックを付けるサービスはリピーターが多い。人事適性検査をフル活用した独自のスキームにより、企業と人のベスト・マッチングを提供している。

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